湯シャンの効果とやり方について

頭皮環境や薄毛に関心を持っている人を中心に、「市販のシャンプーはどうやら使わないほうが良いらしい」という認識が徐々に広がりつつあると感じているのですが、その流れのためか、最近ではシャンプーを使わない「湯シャン」と呼ばれている洗髪方法が増えているようです。

湯シャンとは、お湯のみで行うシャンプーのことで、シャンプーやリンス等を一切使わず、お湯のみで髪の毛や頭皮を洗う方法です。

実はこの湯シャン、私も一時期実践していることあがりました。確かシャンプーの成分について色々と興味を持って調べ始めた時期だったと記憶しています。

そして、色々情報を調べていく中で、どうにも市販シャンプーに含まれている成分(ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Na)が頭皮にあまりよろしくないとわかり、利用しているシャンプーの変更を検討していた中で、「湯シャン」を知ることになります。

私が行った湯シャンのやり方(方法)

私はシャンプーを使わない「湯シャン」を約1ヶ月程続けてみた時期が合ったのですが、その結果感じたことが、「湯シャンは難しい」というものと、「シャンプーは無くても大丈夫」ということでした。

具体的に行った湯シャンの方法はこんな感じ。

  • 入浴前にくしでしっかりと髪の毛をとく
  • お湯でしっかりと前流し(プレシャワーリング)を行う
    • この際、シャワーの水量は強めで、水圧で毛穴をマッサージするように
  • 長め(5分程)に前流しを行った後、お湯を張った湯船にゆっくりと浸かる(約10分)
    • お湯は適温(40度~41度)で。熱すぎるとのぼせてしまいます
  • 湯上り後、再度前流しの要領でシャワーで頭皮を洗う
    • しっかりと汗が出ていることを確認。頭皮からも汗が出ているとイイカンジ
  • 強めのシャワーで頭皮を洗い、今度は指の腹でマッサージを行う
    • マッサージはあまり強くしないように。毛穴から皮脂を搾り出すような感覚で
  • 頭皮の脂が落ちきっていないと感じたら、もう一度入浴(今度は5分程)
  • 湯上り後、再びシャワーで頭皮を洗い流す

湯シャンはただ単にお湯で髪の毛(頭皮)を洗えば良いというものではありません。お湯で軽く洗うだけでは、髪の毛に付着した汚れは落ちても、頭皮に付着した皮脂や毛穴につまった汚れは落ちません。

そこで、私はしっかりと入浴を行い、温まることで汗をだし、毛穴から汚れや皮脂が出やすい状態にした上で、2回目の湯シャンを行うという方法をとっていました。

何らかの有酸素運動を行い、気持ちの良い汗を流した後というのは、頭皮の毛穴からも汗がしっかりと噴出しており、その汗の流れによって毛穴からも汚れが出やすい状態となっています。

入浴による発汗にも同様の効果があるようで、例えば石鹸や洗顔等を使わなくても湯上り後は肌の油っ気もなくなっています。

湯シャンの効果の程は?

結論から言えば、湯シャンだけでも十分に汚れは落ち、頭皮の匂いといったものも特に気になるものはありませんでした。

髪の毛のべたつきは、シャンプーの使用を停止して湯シャンのみとした最初の3~4日程は確認できたのですが、1週間後頃からあきらかに頭皮のべたつきがなくなり、フケの量もかなり減ったと実感できました。

一番以外だったのが、シャンプーを使っていないのに頭皮の「かゆみ」がなかったことです。

シャンプーをやめて暫くは、「なんだかスッキリしない」という感覚もあったのか、頭皮がむずがゆい状態が暫く続きました。しかし、1週間を過ぎたあたりから痒みも無くなり、シャンプーやリンスを使っていないのに、髪の毛もサラサラになったという驚きの結果を得ることができたわけです。

シャンプーは洗浄力がとても強く、頭皮に存在する皮脂や皮膚常在菌を必要以上に洗い流してしまいます。その結果、体の防衛反応が働き、さらに過剰に皮脂が分泌されてしまうことになりますし、その皮脂をエサとする常在菌の数も増えてしまうという悪循環に陥ってしまいます。

しかし、湯シャンであれば、必要以上に皮脂や常在菌を洗い流すことはありません。シャンプーを使わず、湯シャンを行うことで、皮脂の分泌や常在菌の数が適切に保たれ、頭皮環境のバランスが整います。頭皮環境が整うことで、フケの発生や痒みを減少させ、髪の毛の軋みや異常な脱毛を防いでくれるのかなと考えています。

湯シャンからアミノ酸系シャンプーへ

湯シャンの効果はもちろん個人差があるとはおもいますし、頭皮の状況(乾燥肌、オイリー肌など)によっては同様の効果を体感できるというわけではありません。

しかし、私の場合は上記で説明したような効果を感じることができ、抜け毛の本数も大きくは変わらなかった(増えるようなことは無かった)ので、これならフケや痒みが発生してしまうシャンプーは使わなくても良いのでは?と考えるようになったわけです。

実際には、その後「アミノ酸系シャンプー」の存在に出会い、いくつかのシャンプーを利用した結果、現在使用しているオーセル オアシス天然シャンプーに落ち着くことになったわけですが、湯シャンを行っていない現在でも、やり方さえ間違わなければ、湯シャンは有効なフケ・痒み・抜け毛対策になると感じています。

ただ、私の場合は湯シャンの時よりも、現在利用しているシャンプーを利用することで、さらに頭皮の状態がよくなったと感じているので、湯シャンに関しては現在はもう行なっていません。

誰にでも同様の効果があるわけではない

例えば、非常にオイリーな頭皮環境を抱えている方であれば、湯シャンだけでは皮脂や汚れを落としきれず、それが原因でさらに頭皮環境が悪化してしまうかもしれません。

また、冬ならまだしも、皮脂や汗の分泌量が増える夏場であれば、同様に湯シャンだけでは汚れを落としきれないかもしれません。

2014/2/5 追記:皮脂の分泌量は冬場の方が増えるという話もあるようです。詳しくはこちらへ⇒頭皮の皮脂は夏より冬の方が多い!? 知っていそうで知らなかった毛髪トリビア

個人の体質や頭皮環境によって、自分に適した湯シャンの方法を開発しなければ、よかれと思って行ったことが逆効果となってしまう可能性も否定できないのです。

「流行だからやってみよう」と、気軽な気持ちで始めるのではなく、まずは現在の自分の頭皮がどのような状態になっているのかを見極める必要があります。

乾燥肌であれば湯シャンは効果的であると考えられますが、脂漏性脱毛症の様に、皮脂が過剰に分泌される体質の方であれば、石鹸シャンプーやアミノ酸系シャンプーによってしっかりと脂汚れを落とす必要も出てきます。

この点が、私が冒頭で書いた「湯シャンは難しい」と感じた理由です。誰にでも同様の効果があるわけではないが、やり方や体質によってはばっちりとハマる可能性がある、というわけですね。

様々なシャンプーを利用してみたが、一向にフケや痒み、頭皮の赤みといった症状が治まらないという方は、一度シャンプーの利用を停止して、湯シャンによる洗髪を行ってみるのも良いかと思います。

しかし、一向に回復しない頭皮環境の原因がシャンプーだけであるとは限りません。頭皮に何らかの疾患を抱えている可能性もありますので、痒みやフケを我慢するのではなく、まずは一度、皮膚科での診断を受けてみることをお勧めします。

□追記 湯シャンに関してはこちらの記事もご確認下さい
>>頭皮に良いという湯シャンを2ヶ月試した結果 界面活性剤がやっぱりだめ?

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