自毛植毛のカウンセリングとその流れ

自毛植毛は手術を伴いますので、手術の前に必ずカウンセリングが行なわれます。このカウンセリングの良し悪しでも、その病院の実力を感じ取ることもできるでしょう。

クリニック選びでもっとも重視しておきたいのが、このカウンセリングです。カウンセリングの良し悪しが、術後や手術の結果に結びつくといっても過言ではありません。価格だけで選んでしまうと、安かろう悪かろうという結果になる可能性もあるのです。

医師と患者の意思疎通に重要な役割を持つ

カウンセリングは、植毛を行うにあたって、医師と患者がお互いに必要な情報を確認し合うために行う、非常に重要なプロセスです。

カウンセリングによって、患者は自毛植毛の正しい知識を獲得し、医師は患者が自毛植毛を受けられる状態にあるかどうかを判断します。

プライバシーの問題で、現在ではメールや電話などでも無料カウンセリングを受けることができるクリニックもありますが、実際に頭皮の状態を見ながら問診を行ない、カウンセリングを行なったほうが、より確実で的確な情報を得ることができますので、できれば実際に足を運んで相談を受けるべきでしょう。

カウンセリングの方法はクリニックによって異なりますが、一基本的な流れは以下のようになっています。あくまで一般的な流れなので、詳しくはカウンセリングを受けるクリニックへ実際に問い合わせるか、ホームページ上で確認してみましょう。

一般所見

一般所見では、患者の年齢や健康状態などの身体的な要素から、受診の動機や植毛への期待度などのメンタル部分への質問がなされます。

また、薄毛が気になりだした年齢がいつなのか、現在の頭皮に対する悩みといった内容もカウンセリングの際に質問があります。メンタル部分に関する質問を行なうのは、自毛植毛を受けようとする患者の受診動機や期待度によって、選択する植毛手術方法を絞り込むために必要なのです。

自毛植毛の手術方法は様々なので、どの方法が患者にとって一番合っているのかを見極めるためにも、一般所見は重要と言えます。

局所所見

局所所見では、実際に頭皮や毛髪の状態をチェックし、植毛に必要な毛髪数や株(グラフト)の数、植毛に必要な手術回数及び費用などを判断します。

全体的に薄毛が進んでしまい、グラフトを採取できない場合、この局所所見で手術の可否の判断を行ないます。

ドナー(移植のもとになる部位)のチェック

手術が可能な場合、植毛の元となる部分について詳細にチェックします。1cmにつき毛髪が何本あるかなどをヘアスコープによって見極め、植毛に必要な毛髪数を判断します。

毛髪の太さと毛髪の色合い

次に、毛髪の太さをマイクロメーターで測定します。毛髪の太さによって毛髪密度が変わってくるので、目標密度を達成するために必要なチェックとなります。

毛髪の太さのチェックに並行して、毛髪の色合いも調べます。毛髪の色と皮膚が合っているかどうかによって、植毛後の仕上がりに大きな違いが出ます。そのため、毛髪の色合いを調べ、仕上がりがどのようなものになるかを事前に患者に伝えます。

頭皮の状態

最後に、頭皮の弾力性や、同じ場所からドナーをたくさん採取できるかどうかをチェックしていきます。AGA(男性型脱毛症)の場合、頭皮に何らかの症状を併発している可能性もあり、頭皮の状態によっては度重なるドナーの採取に耐性がない場合があるので、慎重にチェックを行ないます。

植毛方法や費用の説明

一般所見と局所所見がが終わった後、所見の結果を交えながら、具体的な自毛植毛の方法が説明されていきます。それぞれの費用や手術内容の説明もありますので、少しでも疑問に思った箇所は積極的に質問していきましょう。

自毛植毛は育毛剤での治療と違い、手術を伴い、多少なり体に負担のかかる薄毛治療です。不安を抱えたまま手術を行なうのではなく、自分が完全に納得できるまで説明を受け、手術に望んでいきましょう。

また、自毛植毛には痛みや副作用も存在します。自毛植毛のメリットばかりに目を向けず、デメリットに関しても積極的に質問を行なっていきましょう。

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