当ブログでも過去に紹介した「湯シャン」に関する実践記事を目にすることがあったので、その過程と顛末を共有しておきたいと思います。元記事はこちら↓
シャンプーを使わない“湯シャン”を2ヶ月試したら、予想外に髪の毛がいい匂いになった
http://news.livedoor.com/article/detail/8588649/
シャンプーを使わず、頭をお湯ですすぐだけで済ませる “湯シャン”。「髪の毛は洗うほど痛む」という話は聞くものの、臭くないのか、かゆくならないのか、髪はどんな状態になるかなど、気になる人も多いはず。2ヶ月ほど実践してみてのレポートをお届けします。
湯シャンは、シャンプーやリンスを使わずに、「お湯のみ」で洗髪する方法です。私も過去に試したことがあります(湯シャンの効果とやり方についてを参照)。頭皮の状態と相談にはなりますが、やり方を間違えなければ、かなりイイカンジに頭皮の健康状態を保つことができる方法だと感じました。
上記のレポートの中では、2ヶ月に渡って湯シャンを試してみた経過と結果がまとめられているのですが、結果的に、頭皮のべたつきは無くなり、フケが減少してイヤな臭い(油くさい臭い)が減少。髪の毛もツヤツヤになったと報告されています。
数日ではなく、2ヶ月間実践した結果を纏めているという点が良いですね。私は1ヶ月程湯シャンを続けてみた結果、「これは良い」と実感するに至ったわけですが、そこからさらに1ヶ月続けた結果がレポートとして纏められているわけで、非常に興味深く記事を読むことができました。
やっぱり界面活性剤がダメなのか?
また、レポートの中では、「消毒をしない」「乾かさない」「水道水でよく洗う」を3原則として行う治療法である「湿潤治療(しつじゅんりょうほう)」と頭皮ケアの関係について以下の様に言及(引用)されていました。
これも考えてみたら当たり前である。シャンプーの強力な界面活性剤が皮脂を洗い流し、しかも神経質に地肌をゴシゴシとこすっていれば、皮膚常在菌にとって最適の環境でなくなり、常在菌以外のさまざまな細菌が繁殖するようになるからだ。これらの細菌が臭気の原因だったのだろう。
しかも、皮脂を洗い流された頭皮はその皮脂不足を補うためにさらに多くの皮脂を分泌するようになり、その結果、頭皮はかえってべたべたになったと考えられる。同様に、角質が界面活性剤で損傷され、それを修復しようとして皮膚の新陳代謝が過剰に起こり、その結果、フケが多くなったのではないだろうか。
夏井睦『傷はぜったい消毒するな』(光文社)
第10章 皮膚と傷と細菌の絶妙な関係|11 石鹸、シャンプーと皮膚の健康 より一部引用
引用文の引用となりますが、この文章の中でも「界面活性剤」の是非について言及されています。
界面活性剤については、当ブログの市販シャンプーの主成分 ラウリル硫酸Naとラウレス硫酸Naは悪なのか?の中で詳しく説明しているのですが、この著書の中では「洗いすぎ」による頭皮環境の悪化と、それに関わるフケや抜け毛の関係について指摘されています。
洗いすぎによって頭皮環境が悪化してしまう原因として、頭皮に生息している皮膚常在菌のバランスが崩れてしまう点や、皮脂の取りすぎによって逆に皮脂の分泌が増えてしまう(新陳代謝の異常)ことが原因だといわれています。
その点、お湯のみで洗髪を行う湯シャンであれば、不必要に皮脂や皮膚常在菌を取り除くこともなく、頭皮のバランスを正常に保つことが可能となります。
しかし、先ほど紹介したレポートの中では、界面活性剤については「不必要に皮脂を洗い流してしまう」程度にしか触れられていません。
界面活性剤には、ラウリル硫酸Naやラウレス硫酸Na等の成分が使われることが一般的です。しかし、最近はこの二つの成分が頭皮を痛め、抜け毛やフケ・痒みの原因になっているのではないか?と囁かれるようになっています。
私はこれらの成分を専門にしているわけでもなく、ただの素人が色々と調べた結果をブログにまとめて書いているだけではあるのですが、TVCMでガシガシと放映しているシャンプーの説明に「ラウリル硫酸Na・ラウレス硫酸Na不使用」の文字を発見。
一般の視聴者からすれば、「それって何?シリコン?」くらいの認識で見られているとは思うのですが、やっぱり何らかの影響はあったのかな?と。
まぁ、新たに使用されている界面活性剤にどのような作用があるのかは分からないですし、それを言ってはシャンプーなんて出来なくなってしまいますよね。普段口にする食べ物にもたくさんの添加物が入っていますし、アレコレといちいち気にしていては、正直身が持ちませんね。
そうは言っても、大切な我髪の毛。とにかくそういった心配をしたくない!という方であれば、やはり湯シャンによる頭皮ケアがベターであるといえます。
しかし、頭皮が常に脂ぎっている体質の方であれば、3日に1回はシャンプーして油を洗い流すとか、その辺の配慮を考えなければ、逆に頭皮環境を悪化させることにも繋がってしまいますので、難しいところではあります。
結局のところ湯シャンがいいのか?
少し離しが脱線してしまいましたが、今回紹介したレポートの中では、2ヶ月の湯シャン体験によって頭皮環境は改善したとくくられています。
その後、筆者の方がまだ湯シャンを続けているのかどうかは不明ではあるのですが、営業職についている方や、普段から整髪料を良く利用する方にとっては、湯シャンは敷居の高い洗髪方法であるといえますね。
効果が体感できるまでに時間がかかることが最大の難所といえそうですが、レポートの中でも書かれているように、長期休暇中に試してみるとか、3日に1度はシャンプーを行い、徐々に慣らしていく等の配慮は必要になってくると思います。
効果が体感できるまで待てない!という方であれば、頭皮に優しいアミノ酸系シャンプーを利用するのも一つの手だと思いますが、だからといって、必ずフケや痒み等の頭皮トラブルを解決できるというわけではありません。
どうにも頭皮の状態が改善できない!という方であれば、やはり専門のAGAクリニックや皮膚科で受診を受ける等して、まずは自分の頭皮環境についてしっかりと調べ上げる必要があります。
その上で、自分の頭皮環境に適した洗髪方法を選択し、実践していきましょう。良かれと思って継続していた方法が、実は自分の頭皮にさらにダメージを与えていた・・・ということになっては、取り返しの付かないことになるかも・・・?