自毛植毛の種類:ニードル式(Choi式)

自毛植毛の手術法の一つであるニードル式は、1992年に韓国・国立慶北大学医学部のキム教授が開発し、「バンドル・ヘア・トランスプランテーション」として発表された、日本や韓国等のアジア圏ではメジャーとなった術式です。植毛針の開発者の名前を取って「Choi式」と呼ばれる場合もあります。

細い専用の植毛針を使って、株分けされたドナー(移植のもとになる部位、グラフトとも)をひとつずつ植えつけていく方法です。

肌が黄色いために、白い傷痕が目立ちやすく、しかも1つの毛穴から生えている髪の本数が少ないといった性質を持つ東洋人向けの植毛法として、日本や韓国で特に普及してきた手法です。

ニードル式のメリット

ニードル式は、移植する際にスリットを事前に作成する必要がなく、施術手順の簡素化が可能です。

スリットを入れて植毛するまでに二段階必要とするスリット式に対して、穴を開ける作業と植え込みを同時に行なうことが可能なので、お手軽さだけでなく、出血も微量で植毛部位の傷痕も残りにくいという特徴があります。

また、植毛を1グラフト単位で行うため、植えつける方向や角度の自由度が高く、柔軟なヘアスタイルのデザインが可能です。

パンチグラフト式では、毛根の方向とは無関係に機械的にドナーをカットするので、毛の方向やグラフトの高さなどの調整が利かず、自然な仕上がりは望めません。

ニードル式のデメリット

ニードル式のデメリットは、植毛密度に限界があることです。その密度は、正常毛髪部位の約5割とされており、場所によっては植毛後でも、少し薄い感じがする場合があります。

さらに、ショックロスによる一時的な脱毛が起こるリスクも若干高く、一時的な薄毛状態が起こりやすいとも言えます。また、植毛後の定着がスリット式に比べて時間がかかってしまうという特性があります。

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