AGA(男性型脱毛症)は、脱毛症として有名な円形脱毛症のように「突然・大量に」抜けるのではなく、ゆっくりと、しかし確実に進行していく特長があります。
「そういえば最近薄くなったかな?」と、鏡を見てふと思うキッカケはあっても、そのタイミングではまだ髪の毛もあるし大丈夫だろう、と思うことでしょう。しかし、それが半年、1年と経過し、ある日を境に「これは確実に薄くなっている!」と認識するようになります。
この様に、短時間ではその変化はわからないが、長期的に見ると確実に薄くなっていく特徴が、AGAにはあるのです。
薄毛のパターンを自分に当てはめてみる
- 前頭部、生え際が後退してゆく
- 前頭部、生え際が後退し、頭頂部も薄くなってゆく
- 生え際がM字型に後退してゆく
- 生え際がM字型に薄くなり、頭頂部も薄くなってゆく
- 生え際の(左右方向の)中心部が薄くなり、後方へ向かって進行してゆく
- 主に頭頂部のみが薄くなり、輪が広がるように薄くなってゆく
男性の薄毛には、上記で表したような幾つかのタイプに分けることが出来ます。さらに大きく分けると、前頭部からの生え際が後退していくM型と、頭頂部が脱毛していくO型とに分けられます(ハミルトン・ノーウッド分類でAGAの症状を把握する)。
上記の箇条書きのように、薄毛の進行度外にパターンが見られる理由としては、抜け毛の元凶でもある「5αリダクターゼ」酵素の分布に原因があり、その分布の具合にも遺伝的な要素があるとされているからです。遺伝的要素によって、頭頂部でより多くの5αリダクターゼが見られたり、生え際に多く見られたりと、人によってその発生密度は違ってくるのです。
これらの薄毛のパターンをしっかりと把握しておけば、育毛剤を塗る位置の目安と参考にもなりますし、今後進行してきそうな部位に先行して育毛剤を利用することで、その発生スピードを抑えることにも繋がります。
AGAの進行を遅らせることで薄毛を予防できる
例えAGAによって薄毛が進行していたとしても、諦めてはいけません。AGAは、早い人であれば10代後半から進行していくとも言われています。どんどんと薄くなっていく毛髪に対して、ただ単に恐怖を抱いているだけでは何も進歩はありません。
まだ、毛母細胞の再生回数が残っているうちに、薄毛治療を開始し、その進行スピードを抑える事で、40代、50代となっても、自分の髪の毛をしっかりと残しておくことは可能なのです(毛母細胞の働き)。
最近の薄毛治療の考え方の一つとして、「AGAによる抜け毛の進行を遅らせる」というものがあります。これは、早期にAGAである可能性を発見し、その発生を抑えていくことで、将来的にハゲるリスクを少しでも少なくしていこうという考え方です。
この治療の考え方では、もちろんAGAの早期発見も必要ですし、治療をずっと続けていかなければなりません。薄毛治療は投薬治療が一般的ですが、投薬をやめてしまうと、薄毛はまた進行を開始してしまうのです。
しかし、将来的に薄毛となってしまった際に、「あの時対処していれば・・」と後悔しても、髪の毛は戻ってはきません。そういった後悔をしないためにも、まだ症状が進行していないうちに、早めに手を打つという手段も、正しいAGA治療の一環だと言えるでしょう。