最近の自毛植毛は、その技術もかなり進歩しており、痛みが少なく傷跡も残り難いような手術法が主流となっています。
一時期、インプラントやレーシックの失敗や副作用に関する情報がニュースやインターネットでも大きく取り上げられることがありました。同じ先進医療である自毛植毛でも、そういった部分が心配になるのですが、手術の失敗や大きな副作用等で大きなニュースになるような報告はまだ少ないようです。
手術自体は安全なものとされていますが、手術を行なう以上、どういった痛みや副作用があるのかは知っておかなければなりません。
可能性がある痛みや副作用
少し細かい部分も含めて、手術後に認められる症状を紹介します。
- 頭皮の腫れ
- 額やまぶたの浮腫
- 頭痛・出血
- 頭皮の知覚障害
- ショックロスによる脱毛
- 休止期脱毛
- 頭皮の化膿
- 頭皮のハリ・つっぱり感
- 内出血
- 感染症
- 傷跡が残る
出血や頭痛
手術の際は、頭皮へ「局部麻酔」を行ないます。麻酔のおかげで、手術中に痛みを感じることは殆どありませんが、麻酔が切れてから頭痛が起こる可能性があります。
また、手術により少なからず頭皮を傷つけていますので、出血する場合もあります。頭痛にしろ出血にしろ、時間が経てば収まってくるのですが、気になる場合は頭痛がすることを医師に伝え、頭痛薬の処方や何らかの対策を行なってもらうようにしましょう。
出血に関しては、頭皮を触らないようにして、当日は髪の毛を洗わない等の配慮が必要です。
頭皮の痒み
手術後、傷が回復するにつれて痒みが出てくることがあります。手術を行なった箇所にかさぶたができ、回復している兆候でもあるのですが、痒みを感じても触らないように気をつけましょう。
この痒みは通常、2~3日程続き、10日前後で収まります。
頭皮の腫れ
麻酔の影響もありますが、植毛部分や目の周りに腫れが出ることがあります。手や足の傷でも、その周りが炎症によって腫れるように、頭皮も手術によってダメージを受けることで腫れてしまいます。
頭皮の痒みと同様に、10日前後で自然と腫れは引いてきますが、気になる場合はクリニックの指示を仰ぐようにします。
休止期脱毛
植毛を行なった髪の毛は、通常であれば1ヶ月程で抜け落ちてしまいます。これは、異常なことではなく、髪の毛が生え変わるために必要なプロセスと言われています。抜け落ちた後、再び正常に髪の毛が生えてきますので、心配はありません。
他にも、ショックロスと呼ばれる、植毛した周りの髪の毛が抜け落ちる現象が起こる場合もありますが、この症状も一過性のもので、植毛部分が定着して時間が経つにつれて、症状は見られなくなっていきます。
自毛植毛はインプラントやレーシックに比べて、副作用や手術による影響が少ないと言われています。しかし、上記に挙げたような症状は認められることがありますので、症状が重たい場合は医師の診断を仰ぎ、適切な処置を行なってもらう必要があります。