亜鉛は体内の様々な活動に必要な必須ミネラルの一種なのですが、実は育毛にとっても大きな影響を与えています。髪の毛を構成するケラチンは、良質なタンパク質から作られるのですが、タンパク質からケラチンを生成する際に必要となるのが、この亜鉛なのです。
亜鉛が不足するとどうなるのか?
冒頭で説明したように、亜鉛には髪の毛の細胞分裂を促す働きがあります。それだけでなく、丈夫で健康的な髪作りもサポートします。亜鉛が不足すると髪が抜けやすくなったり、枝毛が増えたり髪がパサつくようになります。
また、亜鉛が不足すると味覚障害になるので、食べ物の味がよくわからない方は亜鉛不足を疑ってみたほうがよいかもしれません。
現代人は亜鉛が不足しがちです。外食や加工食品などにはほとんど亜鉛が含まれていないので、外食などを頻繁に食べている方は摂取不足になっています。
リンが多いと体内への亜鉛吸収が阻害されてしまうのですが、加工食品にはこのリンが多く含まれています。せっかく亜鉛を多く含む食品を食べていたとしても、外食が多い様な食生活では吸収が阻害されて不足してしまうのです。
亜鉛を最も多く含む食材は牡蠣
亜鉛を多く含む食品が牡蠣です。100gあたり13、2mg含まれています。1日の摂取推奨量は成人男性9ミリグラム、成人女性7mgですから、牡蠣を3~5つ食べれば1日分の必要量を摂取できることになります。
亜鉛の過剰摂取は普通の食事をしていれば起こりませんが、だからといって牡蠣ばかり食べていると過剰摂取になる恐れがあるので気をつけてください。
亜鉛は毒性の弱い成分で、余程の量で無い限りは心配する必要は無いのですが、過剰摂取によって「急性亜鉛中毒」となり、胃障害やめまい、吐き気が症状として現れる可能性がありますので、注意が必要です。
外食が多くてもメニューを工夫してみる
普段から外食が多いという方であれば、外食の際に「カキフライ」や「牡蠣鍋」といった牡蠣料理を注文するのがおすすめです。
ラーメン、おにぎりなどの単品メニューは炭水化物に偏りがちで、亜鉛が不足していますが、カキフライ定食にすれば亜鉛を摂取できるだけでなく、髪の原料になるタンパク質も摂取できます。
当ブログでは、亜鉛に関して他にも記事を紹介していますので、よろしければ以下の記事も御覧ください。
亜鉛の供給源になる食品
主な食品の亜鉛含有量を以下に紹介しておきます。外食の際は以下の食材が含まれているものを意識して摂るようにすれば良いでしょう。もちろん家庭で料理する際の参考にも。 数値は可食部100 gあたりの含有量(mg)で示しています。
植物性食品
- そば粉・・・2.4
- 小麦・・・3.0
- 凍り豆腐・・・5.2
- えんどう豆・・・3.6
- ごま・・・5.9
- 焼き海苔・・・3.6
- アーモンド・・・4,4
- 切り干し大根・・・2.1
- 抹茶・・・6.3
- ピュアココア・・・7.0
動物性食品
- あわびの水缶詰・・・10.4
- 養殖の牡蠣・・・13.2
- タラバガニの水缶詰・・・6.3
- スルメ・・・5.4
- 牛の肩ロース・・・6.4
- 豚の肝臓・・・6.9
- ラム肉の肩ロース・・・5.0
- 若鶏肉のもも・・・2.9
- パルメザンチーズ・・・7.3
- 鶏卵の卵黄・・・4.2