フィナステリドは、男性型脱毛症(AGA)に用いる飲み薬の有効成分です。「育毛剤」と呼ばれることがありますが、国内では医師の処方箋に基づいて使用する医療用医薬品であり、シャンプーや市販の育毛剤とは扱いが異なります。
国内で確認できるフィナステリド製剤
国内には先発医薬品と承認された後発医薬品があります。製品名だけで選ぶのではなく、PMDAの医療用医薬品情報で承認内容と添付文書を確認し、医師の診察と処方に基づいて使用します。
| 確認項目 | 内容 |
|---|---|
| 効能・効果 | 男性における男性型脱毛症の進行遅延 |
| 対象外 | 女性、20歳未満、AGA以外の脱毛症 |
| 入手方法 | 医師の診察・処方箋に基づく国内正規流通 |
| 経過確認 | 効果だけでなく、副作用や継続の必要性を定期的に確認 |
フィナステリドの作用
フィナステリドは、テストステロンをジヒドロテストステロン(DHT)へ変換するII型5α還元酵素を阻害します。日本皮膚科学会の2017年版ガイドラインでは、男性型脱毛症への内服が推奨度A、女性型脱毛症への内服は推奨度Dです。
推奨度Aは、すべての人に効果が保証されることや、診察なしの使用が安全であることを意味しません。
海外製品を国内承認薬と同じとみなさない
旧記事では、複数の海外製品を「プロペシアのジェネリック」「基本的に同じ効果」と紹介していました。しかし、日本で承認されていない製品について、国内承認薬と同じ品質・有効性・安全性が確認されているとはいえません。
厚生労働省は、個人輸入品について、表示どおりの成分か、衛生的に製造されたか、偽造品でないかを保証できないと注意喚起しています。
高含量錠の分割を勧めない
海外の別適応製品や高含量錠を購入し、ピルカッターで分割してAGAに転用する方法は案内しません。国内のフィナステリド添付文書でも錠剤を分割・粉砕しないよう記載されています。自己判断の分割は、用量のばらつきや有効成分への接触にもつながります。
副作用と検査への影響
添付文書には、性機能に関する症状、肝機能障害、乳房症状、抑うつ症状などが記載されています。また、PSA値を低下させるため、検査時には服用中であることを医師へ伝えます。
気分の落ち込み、性機能の変化、黄疸、強い倦怠感など、気になる症状がある場合は処方医または薬剤師へ相談してください。
女性が取り扱う際の正確な注意
「女性は錠剤に触れるだけでも危険」と一律に説明するのは正確ではありません。添付文書では、コーティングされた錠剤は通常の取り扱いで有効成分に接触しない一方、妊婦、妊娠している可能性のある女性、授乳中の女性は粉砕・破損した錠剤を取り扱わないよう注意されています。
参考資料
- 日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」
- PMDA「プロペシア 医療用医薬品情報」
- PMDA「フィナステリド錠 添付文書」
- 厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」
更新履歴・編集方針
この記事は2026年8月29日に全面改稿しました。 公的資料と現在の制度に照らして内容を見直し、旧記事の不正確・不適切な説明を訂正しています。医学レビューは未実施です。
改訂履歴
- 2026年8月29日: 海外製品の同等性断定、価格比較、商品推奨、高含量錠の分割案内を撤回する全面改稿(医学レビュー未実施)
