AGAを病院で治療する場合、「専門外来(発毛外来)」と「一般病院」では、かかる費用や治療内容に違いがあります。それぞれの特徴を理解し、自分の状態に適した病院選びを行なうことが重要です。
一般病院
基本的には、AGA治療薬であるプロペシアを処方するのみで、専門的な治療は行なわれません。診察は受ける必要がありますが、精密な検査に関しては行なわないのが一般的です。(一部医療機関では行なわれることもあります)
ある程度AGAの治療に目処が尽き、フィナステリド(プロペシア錠)の処方だけで様子を見ていく状態であれば一般病院への通院でも良いとは思いますが、一般病院でのAGA治療は「現状維持」という場合が多く、「発毛」までは望めないという可能性があります。
専門外来
一方、専門外来は「発毛」を目的とした治療を行なうので、積極的な発毛を望むならば、専門外来によるAGA治療が良いでしょう。専門医の方が治療に関する詳細なアドバイスや、AGAの知識が豊富なため、安心して治療に専念することが可能です。
薬による副作用の有無や、治療によって頭皮に異常が出ないか等、きめ細かな専門的な治療を受ける事ができるのが強みです。ただし、一般病院とくらべて、やはり治療費は割高となります。
専門外来と一般病院の治療内容と費用の比較
一般病院での治療と専門外来による発毛治療による違いを以下の表にまとめてみました。価格や通院の回数、処方される薬等、各病院によって様々なので、詳しくは治療を受ける前にそれぞれの病院で詳しく確認を行なってください。
AGA治療専門病院 | 一般病院の頭髪治療 | |
---|---|---|
治療の目的 | 発毛促進 | AGAの進行遅延、現状維持 |
検査 | 有り | 無し(一部医療機関は実施) |
通院 | 月1回程度 | 3ヶ月~6ヶ月に1回程度 |
処方薬 | ・フィナステリド(プロペシア錠)、ミノキシジル等のAGA治療薬、抗炎症剤、ビタミン類等 ・頭部の状況に応じて処方薬を組み合わせる |
・フィナステリド(プロペシア錠)の単剤処方 |
費用 | 30,000円前後 | 9,000~15,000円程度 |
メリット | ・検査有り(安心・安全) ・診察有り(専門医が診断) ・内外治療(内服薬・外用薬) ・効果判定(経過写真) ・著名改善(発毛効果) |
・費用が安価 ・現状維持(毛量)が目的なら一般病院でも良い ・来院間隔が長い(1回/3~6ヶ月) |
デメリット | ・一般病院と比べて費用が高い ・来院頻度が多い ・通院できる範囲に病院が無い場合がある |
・検査無しの場合が多く、身体状況が把握できない ・触診・頭部撮影等は無い場合が多い ・単剤処方フィナステリド(プロペシア錠) ・脱毛症進行遅延目的 ・効果判定は困難(経過写真無し) |
AGA治療は保険適応外の自由診療
プロペシアの認証により、皮膚科や内科、形成外科でも治療薬を処方してくれる病院は増えましたが、全ての病院で治療薬を処方してくれるわけではないので、前もって病院に確認する必要があります。
そして、AGA治療は保険適応外の自由診療なので、薬の値段や治療費用が病院によってバラバラです。このため、いくつかの病院を回って、治療方針やAGAに対するアドバイス、知識の深さを確認し、自分が納得する説明があった病院で治療することが大切です。中には法外な治療費を請求するようなクリニックも存在していますので、慎重に選択する必要があります。
治療薬(プロペシア)の費用につて
AGA治療薬のプロペシアは保険対象外なので、1錠辺りの料金は250円となっています。通常、治療には毎日1錠服用しますので、月に約7,500円かかることになります。
この負担費用は、病院や調剤薬局の処方料によって異なりますので、それぞれの病院によってかかる費用が異なってくるわけです。治療薬の価格が異常に高いと感じる場合は、こちらの価格を参考にしてみてください。
治療費について
月にかかる治療費は、一般の治療の場合であれば、1回の診療で約9,000円~15,000円程度が相場です。専門外来(発毛外来)であれば30,000円程度となり、一般病院と比べて割高となりますが、症状の診断や精密な検査、適切な医師のアドバイスにオーダーメイドの処方など、治療品質のレベルが高く、安心して治療を受ける事ができます。これは、専門外来による発毛治療だけのメリットと言えます。
尚、AGAの治療が一般的に認知されるようになった最近(2015年現在)では、月額10,000円以下のリーズナブルな価格帯で治療を行えるクリニックも増えています。
治療費は高ければ良いというわけではなく、良心的な価格で質の高い発毛治療を行なってくれるクリニックもありますので、できるだけ多くの病院で相談を受けることをお勧めします。
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