キノリンイエロー(Quinoline Yellow)はタール色素の一種で、黄色203号に認定された水溶性の法定色素です。鮮やかなレモンイエローの色調を持ち、家庭用洗剤や化粧品等に使われています。洗剤にも使われているの?と、ここだけ見ればやっぱり体になんらかの影響が出るのでは?と考えてしまいます。
結論としては、気になる人は使わないようにし、キノリンイエローフリーのAGA治療薬を使えばよいでしょう。世の中には、そういったことは気にせずに、キノリンイエローを含むプロペシアを使用して、髪の毛を取り戻して笑顔になっている人はたくさんいるのです。
米国やヨーロッパでは問題ない成分
キノリンイエローは、米国、ヨーロッパなどでは問題ない成分として許可されている成分です。しかし、国によっては許可されている成分が違うこともあり、海外で安全だからといって安心して使えないという方も多いことでしょう。
ちなみに、日本ではキノリンイエローは、化粧品に使う分には問題ないとされていますが、食品に使うことはNGとされています。このことからも、なんらかの影響を体内に与えてしまうのでは?と考える人が多いように思います。
しかし、利益を追求してしまう日本では、市販のシャンプーや歯磨き粉、健康食品、特定保健用食品(トクホ)の中に、海外では使用が禁止されている成分が普通に入っていたりしますので、メーカーから発表されている情報だけを鵜呑みにしてしまうのは危険です。
結局は、自分自身でしっかりと情報を調べ、自己責任において使用することになります。私達は普段身近にあることは軽視しがちですが、砂糖にしても塩にしても、摂取し続けることによって糖尿病や高血圧といった生活習慣病を発症しています。もちろん、砂糖や塩だけが原因でそのような病気になっているわけではありませんが、摂り過ぎる事で体になんらかの影響を与えていることは間違いありません。
そうなってくると、もう口の中に何も入れる事ができない!となってしまうわけです。キノリンイエローについても、同じ事が言えるのです。
キノリンイエローの発がん性は噂の域を出ない
現在では、キノリンイエローと発ガン性の関係を確実にするような文献や研究結果、情報は出てきておらず、実際に育毛を行なっている人達の噂の域を出ません。
しかし、そのような噂が広まってしまったことで、メーカー側もキノリンイエローが含まれていない、新たな商品を開発し、販売を開始しています。この「キノリンイエローフリー」の商品が発売されたことで、購入者としては「やっぱり発がん性があったのでは?」と考え、さらにこの噂が広まってしまったのではないでしょうか?
現在も変わらず、キノリンイエローがコーティングに使われているプロペシアは販売されていますし、最も効果の高いAGA治療薬として、その人気は相変わらず高いものとなっています。AGA治療の専門外来や病院でも、プロペシアは処方されることからも、本当に発がん性があり、危険な物質であるならば、発売中止となっていてもおかしくはありません。
冒頭にも書きましたが、結局は「気にするか」「気にしないか」レベルの噂の域を出ないということだけお伝えしたいと思います。
しかし、一点注意しておきたいのが、キノリンイエローは小さな子どもが摂取した場合では、多動傾向や知能低下などの要因になるという研究結果があり、欧米では小児の1日当たりの摂取量を厳しく制限しています。
子供に育毛剤を使うのか?という疑問もありますが、自宅に保管しておいたフィナステリド錠剤を、子供が誤って飲み込んでしまう危険性はありますので、保管場所はしっかりと管理して、子供が触れない場所に置くようにしておきましょう。