豆乳と言えば、「健康に良い(かも?)」というイメージを思い浮かべる人が多いと思います。私も豆乳は大好きで、特に最近はよく飲んでいるわけですが、巷で噂されるような「育毛」に関する作用も少し気になるところです。
というわけで、個人的に豆乳と育毛の関係を色々と調べてみましたので、その内容を皆様にも共有しておきたいと思います。
豆乳が髪の毛に良い理由のまとめ
- 豆乳には育毛を助ける働きがある
- 植物性のタンパク質(ケラチン)を多く含む
- 男性にとって特に必要な「亜鉛」も多く含む
- 豆乳は消化吸収されやすい
- 安価に入手しやすい
- 加工食品(納豆や大豆食品)に比べて摂りやすい(手間がかからない)
- リノール酸は不要なコレステロールを抑制する働きがある
- 血流を改善する「リノール酸」が多く含まれている
- 血流を改善することで頭皮へ新鮮な酸素と栄養素を送りやすくする
- 飲み過ぎるとお腹が緩くなる
- 大豆イソフラボンとカプサイシンの同時摂取が育毛に効果がある(とされている?)→IGF-1理論と呼ばれている
- 大豆イソフラボンが抜け毛の原因となる男性ホルモンの働きを抑えるとも・・・
- 大豆イソフラボンの1日辺りの目安摂取量は40~50mg(コップ1杯200ml程)
豆乳が髪の毛にとって良いとされる理由をざっと並べてみました。それぞれの真偽はともかく、内容だけ見れば「なるほど」と思えるような内容もありますね。
但し、豆乳は「陰性」と呼ばれている食品群の一つで、陰性の食物は体の体温を下げてしまうと言われています。取り過ぎると体温が下がり、逆に血行が悪化する可能性もあるとされています。
頭皮と血流の関係は、肩・首のこりを解消して血行を促進するや有酸素運動で血流を改善する等の記事でも度々触れてきたことなのですが、その作用を阻害する可能性も示唆されているという点は、少し気になる点でもあります。
しかし、この「体温を下げる」作用に関しては、以下で説明する大豆の作用を見ていると、あまり大きな影響は無いのでは?と考えられます。
牛乳を飲むなら豆乳を飲んだほうが良い?
- 牛乳に含まれている「カゼインタンパク」が消化不良を起こす
- 牛乳のたんぱく質は酸性である。
- 母乳には自然な免疫力があるが牛乳にはない
- 日本人には「ラクターゼ」という乳糖分解酵素が少ないため、消化不良を良く起こす
- 40度以上で殺菌すると、牛乳に含まれている酵素が破壊されてしまう
- 牛乳には動物性脂肪の量が多い。コレステロールの値を高めてしまう可能性も
- 結果的に動脈硬化や乳がん、大腸がんの元になる可能性も指摘されている
これには諸説が色々とあります。元々日本人は牛乳を飲まない民族でしたが、食の欧米化によって海外から牛肉や牛乳を摂るようになりました。そして現在、世界中では日本食が健康によいといってブームになっていますね。・・・しかし、日本国内では食の欧米化が起こっているわけで・・・(汗)。
ここに関しては、私は特に気にしていません。大好きなコーヒー(これまた陰性の飲み物で体温を下げるらしい)には牛乳を入れますし、後述する野菜スムージーにもヨーグルトを入れて飲んでいます。
豆乳の主な成分と期待されるそれぞれの作用
- 大豆たんぱく・・・肥満予防や動脈硬化の防止が期待できる。
- イソフラボン・・・がんや骨粗しょう症の予防に期待できる。
- レシチン・・・肥満体質の改善、動脈硬化と老化の予防。
- サポニン・・・脳の老化予防、コレステロールの低下、生活習慣病の改善作用等。
- オリゴ糖・・・便秘の改善に。
- フィチン酸・・・抗酸化作用、発がん予防。
- ビタミンB群・・・イライラの予防や脳の活性化作用(機能維持)。
- ビタミンE・・・抗酸化作用、血行の促進作用。
- カリウム・・・摂り過ぎたナトリウム(塩分)の排出作用、高血圧予防等。
- マグネシウム・・・ホルモンの分泌器調整。
- 不飽和脂肪酸(ふほうわしぼうさん)・・・必須脂肪酸。植物性の脂肪でコレステロールが0。
代表的な豆乳に含まれている成分とそれぞれの作用をまとめてみました。豆乳はダイエットや健康にも良いとされていますが、中には見たり聞いたりしたことがある作用も含まれていると思います。
血流の改善と抗酸化作用で頭皮が若返る?
こうして見てみると、老化や動脈硬化を防止する作用等、血流(血管)に関連するものが多く見られます。これは大豆が持つ「抗酸化作用」の賜物であると考えられます。
抗酸化作用を中心とした「血流の改善」によって、体中に張り巡らされた血管が若返り、その影響が頭皮にまで及ぶと考えると、豆乳がもたらす育毛作用にも話は繋がってきます。血流が改善されることで頭皮に運ばれる栄養素も豊富になり、髪の毛を作る元となるタンパク質やビタミン、各種ミネラルの供給量増加も期待できます。
また、この記事の冒頭でも少し触れましたが、大豆に含まれている「大豆イソフラボン」は、カプサイシンとの同時摂取で育毛効果が期待できるとの臨床報告もあり、髪の毛を生やすために直接作用することでも知られています。
ただし、この臨床実験を行った教授(当ブログでは名前は伏せておきます)に、論文の捏造疑惑があったのではないか?との噂も飛び交っており、盲目的にこの作用を信用するのもどうかな?と個人的には感じています。
他にも、大豆イソフラボン単体でAGAの原因となる悪玉男性ホルモン(ジヒドロテストステロン(DHT))を抑制する働きがあるとされる実験結果も報告されています。これはラットによる実験なので、人間の体(頭皮)で同様の結果が得られるのかはまだわかりません。あくまで参考程度の作用として考えておいたほうがいいでしょうね。
豆乳に過度な期待を持ってはいけない
私はほぼ毎日、豆乳を口にしています。豆乳と青汁(粉タイプ)、ヨーグルト、それにバナナ(冬はりんご)を加えたスムージーをほぼ毎日飲んでいます。このスムージーは1年ほど前から飲んでいるのですが、最近はさらに朝食として「グラノーラ(シリアルの一種。カルビーのフルグラが美味しい!)」にハマっており、牛乳の代わりに豆乳を利用しています。
私も飲み始めた当初は、「健康に良さそうだから」という先入観でもって豆乳を飲み始めたクチなのですが、最近は単純に「豆乳が美味しいから」という理由で飲み続けています。そして、豆乳に含まれている成分が「育毛」にも関係していると知ったのは、ごく最近のことです。
正直なところ、豆乳を毎日飲んでいるから健康体になれたのか?と言われると、その作用はまったくわかりません。髪がボーボーになったのかと言われれば、当然ですがそんなこともありません。
そもそも、毎日の暮らしが不摂生であれば、健康は害されていくわけで・・・。豆乳を飲んだからといって、「規則正しい生活、バランスの良い食事、適度な睡眠とストレスの無い日常」と同等の健康状態を手に入れることはできません。
日々の暮らしが不摂生であれば、優れた豆乳の健康パワーも霞んでしまいます。そして、健康・美容・育毛と、これらに与えるプラスの影響を期待して過度に豆乳を摂ったとしても、それは「心の中での安心感」を満たすだけで終わってしまいます。
健康にとって本当に重要なことは、日々の暮らしの積み重ねです。これは頭皮にも同じことが言えます。体の健康=頭皮の健康と考え、不摂生を改善する生活を送ることを心がけることで、健全な育毛活動を行っていくための「地盤」を作ることができるのです。