2015年に入って最初の更新となります。当ブログをご覧頂いている皆様、あけましておめでとう御座います。今年もマイペースに細々と更新を続けていきますので、本年もどうぞ、宜しくお願い致します。
さて、新年一発目の更新ですが、ニュース記事の引用からスタートしたいと思います。
薄毛治療ビジネス 強引な押し売りなどによるトラブル続出
薄毛に悩む男性は増えており、その数は1200万人ともいわれる。また、ヘアケアに関連する市場は年々拡大を続け、矢野経済研究所の試算によると、2013年度の事業者売上高ベースで4323億円に達するという。
近年は病院で投薬治療することもできるようになり、薄毛治療に明るい兆しが見えてきている。
その一方で、美容クリニックや発毛・増毛サービス、カツラメーカーなどによる薄毛男性の奪い合いは激しさを増し、それに伴ってトラブルも頻発している。
今回は、そんなトラブルの事例を紹介しよう。
記事の中にもありますが、日本で薄毛に悩む「薄毛人口」は1200万人を超えると言われており、ビジネスの規模も1年間(2013年)で4300億円を超える規模にまで成長しています。
大正製薬のリアップが「日本で唯一、医学的に発毛効果が認められている育毛剤」として、頻繁にテレビCMで流れている最近ですが、それだけ薄毛に悩む人が多いということですね。
しかし、ビジネス圏が拡大するに従って、提供されるサービスの質にもばらつきが出てきます。紹介記事の中ではトラブル事例が二つ紹介されていますが、どちらも高額な金銭を払ったにも関わらず、満足のいく結果が得られなかったというものです。
オレオレ詐欺ならぬ「生える生える」詐欺?
どちらの事例にも言えることですが、中々生えてこないことに不安を覚え、そのことを伝えると「もうすぐで生えてくる」とか、「今はヘアサイクルが正常になりつつある大切な時期だ」といった常套句でひとまず安心させ、さらに高額な育毛剤や育毛関連グッズを売りつけるパターンとなっています。
大金を支払って治療にあたっているにもかかわらず、なかなか効果を実感できないということは、本来であれば「異常な事態」なわけです。しかし、コンプレックス系の商材では、相手に対してなかなか強く言い出せないという心理的な弱みが発生してしまいます。
そこにつけこまれてしまい、言い方は悪いですが「ダラダラ」と支払いを続けてしまい、泣き寝入りのような状態に陥ってしまいます。
正しい知識を知ることが薄毛治療の第一歩
こうなってしまう原因の一つとして、治療を受ける側の知識不足が問題の一つとであると言えそうです。AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの影響による部分が大きく、根本的な治療には抜け毛を誘発してしまう「悪玉男性ホルモン」を抑制する必要があります。
この悪玉男性ホルモンは簡単に例えた名称で、正式にはジヒドロテストステロン(DHT)と呼びます。そして、この男性ホルモンの働きを抑制するのが、プロペシアやフィンペシア、フィナロ等に含まれている「フィナステリド」と呼ばれる成分です。
この成分には男性ホルモンがDHTに変化してしまう仕組みを抑制する作用があり、AGA治療を専門とするクリニックや病院でも、フィナステリドを含むプロペシアが処方されます。
このプロペシアと、同じく発毛作用のあるミノキシジルを含む育毛剤(ロゲインやポラリス、リアップ等)を併用することが、現在の薄毛治療の最もオーソドックスな方法として知られています。
そして、これらのメインの治療に加えて、育毛シャンプーや育毛サプリ等を「補助的に」利用して、薄毛治療を継続していきます。
治療の適正価格を知っておく
紹介した記事では、総額100万円以上を支払ったとありますが、まっとうな治療を行っているクリニックや病院では、現在の治療費は月々1万円~1万5000円となっており、かなり良心的な価格設定になっています。
この費用の中には、治療薬として処方される「プロペシア」の費用も含んでいます。プロペシアは1錠辺り約250円程度が相場とされており、一月分でも約7500円が平均値です。
AGA治療は保険適応外の自由診療となるため、クリニックによって価格はバラバラではあるのですが、一般的な相場をしっかりと把握しておくことも、自分が受けようとしているクリニックが高いか安いかを判断する基準となります。
ただし、上記で紹介した月々の支払額は最もオーソドックスな治療を行った場合の価格です。発毛治療は効果を得られるまでの期間に個人差があり、中には治療が既に手遅れの状態(毛包細胞が既に寿命を迎えている)になっている場合もあります。
投薬治療が不可能な場合は、かつらや自毛植毛といった外科的な手術で髪の毛を取り戻す方法もありますが、手術を伴う外科治療は一般的な治療費よりも高額になってしまいます。
結局のところは、複数の病院で診察を受け、一番納得のいく説明と価格設定が適正な病院を選ぶようにすることが、安心して治療を受けるための近道であるといえます。
安さだけで病院を選んではいけない
ただし、あまりにも安いというのも考えものです。治療法が確立され、安全性も確かなものになればなるほど、ビジネスとしての側面が強く表に出てきます。競合他社も増えることで価格競争が発生し、サービスの質が低下する結果になるやもしれません。
そういった価格とサービスのバランスが程よく整っている病院に巡りあうことができれば、安心して治療に専念することができるでしょう。
今回紹介した記事を読んでいると、病院に行くこに抵抗を覚えてしまう人も少なくないでしょうが、患者のことを第一に考え、親身になって治療にあたってくれるクリニックや病院も沢山あります。
そのような病院を見つけるために、面倒ではありますが複数の病院に足を運び、それぞれの病院で医師の話をしっかりと聞いた上で、色々な質問をぶつけて信用できると感じた病院で治療を受けるようにしましょう。