スリット式とは、植毛部位に特殊な専用のメスや針で切り込み(スリット)を入れ、ピンセットなどでグラフトを1株ずつ植えつけていく植毛方法です。
植毛先進国の欧米では、このスリット式が主流となっており、メスの使い方やスリットの方向などについて、様々な方法が模索されています。
現代において、最も一般的な植毛法とされるFUT(フォリキュラー・ユニット・トランスプランテーション)もスリット式の一種です。
スリット式のメリット
スリット式は、休止期にある毛根の移植も可能で、ドナーを無駄にしないというメリッットがあります。一度に比較的多くのグラフトを植え込むことが可能なので、移植する毛髪の量が多くなる頭頂部などの広範囲に渡る植毛に適しています。
さらに、植毛した部位の周辺にショックロスが起こりにくいといわれており、薄毛に悩む人にとっては、このメリットは大きいといえます。
この項目の冒頭にも書きましたが、スリット式は休止期にある毛根の移植も可能です。スリット式とよく比較検討されるニードル式では、休止期に入っている毛根の植毛は不可能なので、無駄のなさという点ではスリット式が勝ります。
スリット式のデメリット
スリットの角度や深さの調整など、施術する医師の 経験や技量が仕上りに大きく影響してきます。施術する医師やスタッフのレベルが低いと、場合によっては頭皮の傷や凹凸が目立ってしまうことも あるようです。また、ニードル式に比べて、グラフトの角度や方向に対する柔軟さに欠けます。
スリット式の自毛植毛を選択する場合は、医師やスタッフの技量をしっかりと吟味し、経験をどれだけ積んでいるかを知ることが重要となります。