白髪を抜くと増えるという噂は昔からよく耳にしますので、この噂を聞いたことがあるという方も比較的多いのではないでしょうか。しかし、実際のところはどうなの?という意見も多そうなので、その真偽の程について説明していきたいと思います。
白髪を抜くと白髪が増えるという科学的根拠は無い
まず、白髪を抜くと余計に白髪が増えるといった噂は都市伝説と言ってよいでしょう。なぜなら、白髪を抜く事によってさらに白髪が増えるという研究データは無く、科学的根拠も無いためです。
白髪は黒髪の中に生えていると、非常に目立つ存在です。気になるので大体の人は白髪を抜いてしまうと思いますが、その一本を抜いても、また別の場所に新たな白髪が生えてきます。
そして、一度白髪を気にしだすと、普段は気付かなかった他の白髪も見付ける結果となりますので、「白髪を抜いたら本数が増えた」と錯覚してしまうのかもしれません。
なので、白髪を抜くと倍に増えるといった噂は迷信であり、ただの都市伝説ということになります。
白髪を抜くと毛根にダメージを与えてしまう
しかしながら、「毛髪を無理やり抜く」という行為は、毛根にダメージを与えてしまいます。抜いた毛が白髪だろうと、通常の黒髪だろうとダメージは同じです。
髪の毛は、一つの毛穴から2~3本程が密集して生えてくるのが普通です。白髪を抜いてしまうと、その毛穴から一緒に生えている他の髪の毛の毛根を傷つけてしまうことになります。
毛根に傷が入ってしまうと、メラノサイト等の色素細胞も傷ついてしまいます。細胞が傷つけば、それは白髪発生の原因となってしまいますので、その結果が「白髪を抜くと増える」と言われるようになった理由ではないでしょうか?
毛根が傷ついてしまうことは、抜け毛の原因ともなってしまいますので、白髪を見つけた場合は根元からハサミ等でカットして処理するのが一般的な方法です。白髪の本数が多ければ、その全てをカットするわけにもいきませんので、白髪染めを使って染め上げることになります。
白髪の無い健康な髪の毛に保つには?
白髪の原因は様々ですが、一般的には老化によってメラニン色素を作り出す細胞が老化して、髪の毛に着色できない状態が白髪の原因です。これは誰にでも平等に、遅かれ早かれ何れは訪れる現象です。
しかし、普段の生活の中で白髪の発生を少なく抑えるための努力は行えます。このページでも説明したように、白髪は抜くのではなく根元から丁寧にカットします。繰り返し抜いてしまうことで細胞にダメージを与えてしまうことを認識しておきましょう。
そして、メラノサイト(色素を作る細胞)を活性化させるための栄養を積極的に摂るように心がけます。
- ミネラル・・・わかめ、ひじき、昆布
- ビタミンA・・・かぼちゃ、にんじん、ほうれん草
- ビタミンB・・・モロヘイヤ、豚肉、牛乳、卵、チーズ
- ビタミンE・・・アボカド、ナッツ、植物油
- 銅・・・牛レバー、納豆、しそ
詳細は省きますが、これらの栄養素は髪の毛の生成やメラノサイト細胞の活性化に役に立つといわれている栄養素です。普段、意識しなければ摂取することが少ない食物も多いと思いますが、食生活を見直し、バランスの良い食事を心がけるようにすれば、白髪の発生も極力抑える事が可能なのです。