何事も程ほどが一番ではあるのですが、その程ほどが体に良い影響を与える、私達にとって身近なものといえば飲酒です。適度な飲酒は体の血行を促進させて、体をポカポカに温めてくれます。
飲酒が体にもたらす良い影響
人にもよりますが、気持ちの良いほろ酔い気分となり、ストレス発散になります。気心の知れた仲間と、お酒を飲みながらワイワイと楽しい話に盛り上がる。特に、仕事が休みの前の日の晩等、時にはハメを外して盛り上がってしまうこともあります。
また、適度な飲酒には寿命を延ばすらしいという研究結果もあり、まったく飲まない人よりも、適度に飲酒を嗜んでいる人の方が長生きするという結果報告もあるくらいなのです。
長生きする理由としては、先にも述べた血流の改善や、善玉コレステロールが増えることによって、病気にかかりにくくなる、といった理由があるそうですが、まだまだ研究がなされている段階です。
飲みすぎは体に悪影響を及ぼしますが、適度な量の飲酒は、血流の改善や善玉コレステロールが増えるといった体調面のプラス効果はもちろんですが、なんといっても精神的なリラックスが、疲れた私達の心を癒してくれるのです。
飲酒が体にもたらす悪い影響
過度の飲酒によって肝臓に悪影響が出ることは良く知られていますが、飲酒には他にも様々な影響を私達の体に及ぼします。
- 妊娠時に飲むと胎児に悪影響を及ぼす
- 女性は男性に比べると酒に弱く、肝臓病になりやすい
- アルコールにはタバコのガン成分が解けやすい性質がある
- 過度の飲酒は脳が麻痺してしまい、最悪の場合死に至る
- アルコールの分解にはビタミン類を消費するため、ビタミンが欠乏しがちになる
- ビールに関しては、尿酸が蓄積してしまう
- 男性ホルモンの分泌が少なくなる
この様に、ざっと見ただけでも、人体にとって様々な影響があることがわかります。他にも、痔になりやすく、血も固まり難くなるといった症状も報告されています。ビールであれば、尿酸値も高くなってしまいます。何事も過度な摂取は、体に害を及ぼしてしまうのです。
さて、この記事の本題となるのですが、適度な飲酒が薄毛・抜け毛を改善するかもしれません。先ほど紹介した箇条書きの中で、赤字で記した部分に注目してみます。
飲酒は男性ホルモンの分泌を減少させる
まず、飲酒によって「男性ホルモンの分泌が減少する」ということが、医学的にも分かっています。飲酒後に精力や性欲が低下したと感じるのは、飲酒によって男性ホルモンの分泌が低下したことによる影響なのです。
そして、男性型脱毛症の原因として大きな比率を占めているものが、ジヒドロテストステロン(DHT)と呼ばれる悪玉男性ホルモンです。通常であれば、飲酒によって男性ホルモンが低下してしまうことは、悪い影響と言えます。
しかし、こと抜け毛や薄毛に関しては、この男性ホルモンが悪さをしているわけで、その元となっている男性ホルモンが減少することは、少なからず抜け毛を予防することに繋がるかもしれないのです。
また、適度な飲酒の良い面に、体の血行を促進し、血流を良くするというものがあります。
血行促進効果で発毛効果を高める?
頭皮マッサージで髪の毛を育てるや、有酸素運動で血流を改善するでも、血流を改善し、健康な髪の毛が生える「土壌」を整えていくということを書いているのですが、飲酒によって血行が促進され、頭皮まで酸素や栄養素が運ばれやすくなることも、薄毛や抜け毛を予防・改善する手助けとな可能性があります。
もちろん、何事も「適度」が大切です。また、飲酒の際についつい食べ過ぎてしまう「おつまみ」には、味の濃いものが多く、油も多く使われています。飲酒の量は適切であっても、おつまみを食べ過ぎてしまえば脂漏性脱毛症を招く恐れがあり、塩分の取りすぎは血液をドロドロにしてしまいます。
何事も節度を持って、「ほどほど」の気持ちで楽しむことで、健康を維持することができますし、ひいては薄毛・抜け毛の予防や改善の手助けとなるのです。
飲酒による男性ホルモンの減少が、即抜け毛の予防に繋がるというわけではありません。しかし、健康に害を及ぼさない範囲で、適度な飲酒を習慣にしている人の中には、同年代よりも髪の毛が多く、あまり薄毛も進行していないといった人もいるかもしれませんね。