人は、頭皮に異常が無く正常な人でも、1日に50~100本は髪の毛が抜けると言われています。個人差もあり、日に200本抜けるという人もいれば、50本しか抜けないという人もおり、一概にこの平均数が当てはまるとは言えないのですが、それでも目安として「100本前後」が1日の抜け毛の平均といえます。
そして、その抜け毛は果たしてどのタイミングで一番起こるのでしょうか?これは、一日の抜け毛の本数のページでも紹介したのですが、入浴時のシャンプーの際に、一番抜けると言われています。
シャンプー時に抜ける髪の毛は全体の50%~70%
シャンプーの最中は、排水溝にたくさんの髪の毛が吸い込まれていくのを、髪の毛を気にしている人なら誰でも目撃したことがあると思います。これは、抜け毛の50%~70%はシャンプーの際に抜けるため、特に多く脱毛しているように見えるわけです。
ヘアサイクルが終了し、休止期を経て寿命を迎えた髪の毛は、少しの衝撃や摩擦で抜け落ちてしまいます。こういった髪の毛が、シャンプーの際の摩擦で抜けてしまうので、シャンプー時に最も髪の毛が抜け落ちるというわけです。
シャンプーの際に抜ける髪の毛の正確な平均値はわからないのですが、1日に抜け落ちる髪の毛の平均値と、シャンプーの際に抜け落ちる髪の毛の比率で考えてみると、だいたい25~70本程の髪の毛が抜け落ちるようです。
抜けるからといってシャンプーの回数を減らすのは逆効果
毎日のシャンプーで抜けていく髪の毛にストレスを感じ、シャンプーの回数を減らしてしまう人もいるくらいなのですが、かえって抜け毛を増やすことにもなりかねません。
シャンプーを行なわず、髪の毛や頭皮が汚れてしまうと、その汚れを好む皮膚常在菌が増加し、その生存バランスが崩れてしまいます。結果、皮膚の炎症や痒み、フケといった症状が起こってしまいます。
また、毛穴にフケや剥がれ落ちた角質、老廃物が入り込み、正しい発毛が行なわれなくなってしまいます。毛穴が汚れによって細くなれば、髪の毛が細くなってしまう要因にもなりかねません。
頭皮を清潔に保つことで、AGAによる抜け毛を軽減したり、予防することに繋がります。だからといって、毎日朝晩と、過剰にシャンプーを行なって皮脂を取りすぎることも逆効果です。皮脂を落としすぎると、体の免疫能力が過剰に働いてしまい、さらに皮脂の分泌を促す可能性があるからです。
なかなかバランスが難しいのですが、毎日夜の入浴の際に1度だけ、しっかりとシャンプーを行ない、頭皮マッサージ等を行なうことで、頭皮環境を整えることができるでしょう。
アミノ酸系シャンプーで汚れを落として皮脂は適度に残す
最近では、皮脂を取りすぎずに、毛穴の汚れはしっかりと落としてくれる、頭皮に優しい「アミノ酸系シャンプー」が人気です。様々な種類があり、どれが一番おすすめなのかはまた別ページで紹介したいと思いますが、以下に関連しそうな記事をいくつか紹介しましたので、参考にしてみてください。
併せて、抜け毛が増えてしまうシャンプーの考察も書いていますので、こちらも参考に。
中には例外も・・・
少し話しが逸れるのですが、毎日シャンプーを行なわなくても抜け毛は増えないといった意見もあります。
これは、皮脂や頭皮の汚れは抜け毛にはあまり関係がなく、むしろストレスや栄養の偏り、睡眠不足、不規則な生活リズムが関係しているのでは?と言われているためです。
AGAの原因の80~90%は、男性ホルモンが原因と言われていますが、この数字の高さもあり、「頭皮の清潔さはあまり関連が無い」ということにも繋がっているのかもしれません。
表現が少し適切でないかもしれませんが、衛生状態があまり良くないと思われるホームレスの方に、薄毛が少ないイメージがあるのも確かです。むしろ髪の毛が多いという印象も・・・。
頭皮を清潔にしているサラリーマンに薄毛が多いのも、ストレスが多くて生活習慣も乱れてしまうことが関係しているのかもしれませんね。