当ブログは髪の毛に関するネタを中心に取り扱っていますが、そういえば髪の毛に良い食べ物というか、発毛や育毛に効果があるとされる栄養素のまとめ記事というものが無かったので、今回改めて記事を書いてみたいと思います。
注意点として、あくまで発毛・育毛効果が「あるとされる」食べ物や栄養素のまとめですので、参考程度でご覧下さい。
亜鉛
髪の毛に関係する栄養素としての筆頭が亜鉛です。当ブログでも過去に亜鉛に関する記事をポストしています。
亜鉛は人間の体の中の「酵素」の働きに関わっている重要な栄養素で、特にタンパク質を作り出すためには絶対に欠かせないミネラル分です。
髪の毛は「ケラチン」と呼ばれるタンパク質で構成されており、亜鉛が不足することで酵素の働きが弱まり、髪の毛を作り出すために必要なケラチンも不足して、髪の毛にも影響が出てしまうというわけです。
また、現代人は亜鉛が不足してしまうような生活習慣を送っており、亜鉛は常に不足気味であるといわれています。ストレスを受けたり、過度の飲酒によっても亜鉛は消費されるため、特に男性にとって亜鉛は無くてはならない栄養素でもあるのです。
ちなみに、よく噂されるのが、自慰行為のやりすぎによる亜鉛の不足です。都市伝説の域を出ない噂程度に考えている人も少なく無いかもしれませんが、精液を作るためにも亜鉛は必須のミネラル分であり、亜鉛が不足してしまうと、精液の生成にも影響が出てしまいます。
また、亜鉛は人間の体の中で特に生命の維持に必要な部分から優先的に使われていきます。肉体の維持に優先的に使われていくことはもちろんですが、繁殖に関わってくる「生殖器」においても、亜鉛の消費は優先されてきます。
要するに、精液を作るために亜鉛は優先して利用されるというわけですね。
結果的に、生きるためには決して必要ではない髪の毛が、亜鉛不足の影響を特に受けてしまうと考えられるようになっています。
少し話しが脱線してしまいましたが、髪の毛の健康のためにも亜鉛不足はできるだけ避けるようにしなければならず、毎日の食事の中で亜鉛を摂取することが難しいのであれば、サプリメントによる補給が現実的であるということが言えそうです。
ビオチン
ビオチンはビタミンB群に属する栄養素で、髪の毛に関する働きとしては、アミノ酸の代謝にかかわる酵素の補酵素としての働きがあります。
ビオチンも髪の毛の生成において重要と考えられており、不足することで細くて弱い、すぐに千切れてしまうような髪の毛が生えやすくなったり、髪の毛が抜け落ちやすくなるといった症状が現れてしまいます。
リジン(リシン)
リジンは体の成長に必要不可欠な必須アミノ酸で、体の窒素のバランスを正しく保つ働きがあります。他にも、神経システムに直接入り込み、免疫機能を高める作用があります。
この記事の中では割愛しますが、ミノキシジルの効果を助ける働きもあることから、ミノキシジル系の発毛剤とペアでリジンが含まれたサプリを利用するという方も多くなっています。
リジンは必須アミノ酸系でありながら、普段の食生活からは摂取が難しい栄養素としても知られています。3大穀物といわれている米、小麦、トウモロコシにはリジンは殆ど含まれておらず、副食系(肉、魚、豆等)で栄養素を補う必要があります。
リジンを特に多く含んでいる食品としては豆類です。日本では大豆に多く含まれていますので、髪の毛の健康を気にする方は、特に大豆食品を意識して摂取するようにしたほうが良いですね。
以下はリジンが特に多く含まれている食品の一例です(wikipediaより引用)。
- バッファロー・ゴーアド(Buffalo Gourd, ウリ科の植物)の種
- クレソン(オランダガラシ)
- ダイズの種
- イナゴマメの種
- インゲンマメの芽
- モリンガの芽
- レンズマメの芽
- シカクマメの種
- アカザの種
- レンズマメの種
- ルピナスの種
- キャラウェイの種
- ホウレンソウ
ノコリギヤシ
ノコギリヤシは北アメリカ南東部が原産のヤシ科の植物で、ハーブの一種です。海沿いの松林や砂丘に生息しています。昔から北アメリカに住むインディアン達が、その果実をスタミナ源として愛用していました。現在も北アメリカに自生しており、欧米では色々な用途に使われています。
ノコギリヤシの本来の用途としては、男性の性機能の改善作用(頻尿の改善や精力の回復等)といわれていますが、最近の研究によって、薄毛の改善にも効果があるということが分かってきました。
なぜ薄毛の改善に作用するのかというと、ノコギリヤシの果実の油性成分が、抜け毛の原因となるジヒドロテストステロン(DHT)を抑制する働きがあるのではないか?と考えられているからです。
しかし、まだまだ研究が続けられている成分であり、あくまで男性の体の健康のためを考えて摂取する方が良いでしょう。
フコイダン
育毛や美容に興味のある方なら聞いたことがある名前かもしれませんが、一般的にはあまり認識されていないと思われます。
フコイダンは海藻類に豊富に含まれている食物繊維のことで、もずくやわかめ、めかぶ、昆布等に多く含まれています。そして、育毛に効果があると言われているのが、豊富に含まれている食物繊維から抽出された成分です。この成分が俗にいう「ネバネバ成分」であり、フコイダンというよりも、ネバネバ成分として表記されることが多いようです。
髪の毛の原料となるアミノ酸を豊富に含んでおり、髪の毛の毛母細胞(特に髪の成長因子)に直接働きかける効果があるといわれています。
巷で噂されるような「昆布やわかめを食べると髪の毛が増える」といった認識は、このフコイダンの成分によるものですが、民間療法的な要素が大きく、一種の都市伝説的な認識を持っている方も少なくありません。
フコイダンは特にもずくに多く含まれているので、食事の一品としてもずくを食べる習慣を付けると、フコイダンをしっかりと摂取することができます。
ごぼう茶
ごぼう茶と育毛の関係も、個人的に調査した限りではなかなか興味深いものがあると感じています。
詳細については、上記の記事の中で詳しく説明しています。ごぼう茶自体が髪の毛をフサフサにするわけではなく、優れた抗酸化作用によって細胞の酸化を防ぐことによって「老化」のスピードを抑える事が期待できるとされ、特に肌の老化に関してメリットがありそうです。
私はカフェインがたっぷり入っているコーヒーの代わりにごぼう茶を飲むようにしています(軽いカフェイン中毒だったもので・・・)。風味が独特ではあるのですが、私は好きですね。
たんぽぽコーヒー・たんぽぽ茶
今後の研究に期待したいのが、たんぽぽの成分と育毛の関係です。たんぽぽの根の部分に、髪の成長の要とされる「毛包(もうほう)」を強くするための3つのタンパク質が発見され、これらの成分が育毛・発毛に作用するといわれているのです。
⇒タンポポの根(ホコウエイ根)で発毛・育毛効果が期待できる?
たんぽぽの根を原料にした製品も販売されており、たんぽぽ茶やたんぽぽコーヒーとして、主に女性に人気のノンカフェイン飲料として購入することが可能となっています。
女性に人気がある理由としては、たんぽぽ関係の食品を摂取することで、母乳の出が良くなるとのこと。このことからも、女性ホルモンになんらかの作用が及ぶと考えられていますが、今後、さらに研究が進めば男性にとってもご利益のあるものとなっていくかもしれません。
その他の栄養素
髪の毛に良いとされる栄養素は他にもまだまだあります。「カプサイシン」は摂取することで血行が促進され、頭皮に血液や栄養素、酸素を運びやすくします。
また、男性ホルモンが酸化することによって、抜け毛の原因となる「ジヒドロテストステロン(DHT)」が生成されやすくなりますので、抗酸化作用のある成分が含まれている食品を摂る事も有効といわれています。
抗酸化作用のある成分としては、「ポリフェノール」や「カロテノイド」、「アルファリポ酸」、ビタミンA、C、Eやベータカロテンなどが代表的です。
- カプサイシン
- レシチン
- システイン
- ヒアルロン酸
- プラセンタ
- アルニギン
- イソフラボン
- ミレットエキス
- バイオポリリン酸
- センブリエキス
- リノール酸
- オレイン酸
- 馬油
- ビタミンA
- ビタミンB6
- ビタミンC
- ビタミンE
- ベータカロテン
- ポリフェノール
- カロテノイド
- アルファリポ酸
- 鉄分(女性の場合は特に)
ざっと成分を挙げるだけでもかなりの種類がありますが、これら全ての栄養素を毎日大量に摂れば良いというものでもありません。大切なのは、毎日の食生活において、カップめんやスナック菓子、コンビニ食ばかりを食べる生活を送るのではなく、新鮮な野菜や果物、魚料理といったようなバランスの良い食事を心がけることです。
サプリによる栄養の補充はお手軽で良いのですが、だからといって普段の食生活がないがしろになることは本末転倒であるといえます。
現代人は、カロリーの摂取は十分であっても、ビタミンやミネラル類が不足しているというケースが非常に多いといわれています。食の多用化によって、日本人が本来食べていた野菜や魚、穀物の摂取量が減ってきていることも要因ではありますが、自分が好きなものだけを食べるのでは無く、意識して様々な食材を摂ることを心がけ、体の健康のことを考えた食生活を送るようにすれば、結果的に髪の健康にも良い結果をもたらすことになります。